大将がゆく

イラスト雑記、おでかけ日記、旅の記録など……。まったり描いて、のんびり書いてるブログです。

銀山温泉は大切な人とお泊まりで…(銀山温泉 – 山形県尾花沢市)

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旅立ちは突然に…

ある日、暇人ニートな僕はボケーッとGoogleマップを眺めていたら、仙台から山形まで線路が延びているのを発見しました。JR仙山線というんですけどね。

『山形かぁ…そういえば、2017年にバイクで日本一周したときは長雨のせいで山形県は南部を通過しただけだったなぁ…』という思いが湧き上がってきました。

じゃ、銀山温泉に行ってみようか。「大将 in 大正ロマン」ができんじゃん。隣県だから日帰りで行けるだろう。

そんな軽いノリで電車に飛び乗りました。

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JR仙山線の醍醐味は奥羽山脈越え。気分は登山列車♪

雪国へようこそ!

でも、銀山温泉は山奥の秘境。仙台駅からはJR仙山線に乗り、羽前千歳駅でJR奥羽本線に乗り換え。奥羽本線に50分ほど揺られて到着する大石田駅からは路線バスに乗る必要があります。

しかも、JR奥羽本線の村山駅を過ぎたあたりから猛吹雪。空調が効いているはずの電車内もひんやりしてきて、車窓は完全にホワイトアウト状態に…

大石田駅に着くと一面の銀世界。『こういう雪景色を待ってたんだよッ!』と盛り上がりましたが、速攻で冷えてしまってしまいました。しかし待合室に入れんばかりの人だかり。しばらくすると東京行きの山形新幹線がやってきたので、観光客が押し寄せていたようです。

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新幹線は見るだけでアガるよね。乗ってないけど

電車を降りたあと路線バスまで時間があったので駅ナカのおそば屋さん「ふうりゅう」で早めのランチをいただきました。

頼んだのは“得々セット”。山形県では板そばとゲソ天が定番の組み合わせだそうです。

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そばはカロリーゼロだから、天ぷらはノーカウントです

このお店は地元で採れる“来迎寺在来(らいごうじざいらい)”という品種からそばを打っています。

おそばは豊かな風味に負けない強いコシがあって食べ応えがありました。また、ゲソ天はサクサクに揚がっていて天つゆにつけて食べると絶品でした。

いざ、大正レトロへ

さて、大石田駅で板そばとゲソ天に舌鼓を打っていると、バスの時間がやってきました。いつの間にか駅の待合室は再び人でごった返しています。

しかし、吹雪は止む気配がなく、バスが走り出すとあたり一面は真っ白に。さすがの悪天候に海外からやってきた人々も不安そうに窓を眺めていました。

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「やばくない?前が見えないんだけど…」たぶん、中国語でそう言ってる

ということで、結局、銀山温泉に到着すると13時半を回っていました。朝の9時過ぎに仙台駅を出る仙山線に乗ったので、来るだけで4時間半以上もかかったことになります。

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想像以上にレトロな空気でしたゾ

温泉街も吹雪いていましたが、むしろ秘境感が極まって良きかな。山奥に急にレトロな温泉街が出現するオトナの隠れ家的なロケーションがたまりません。

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雪国とレトロな街並みは相性がいいですね

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防寒対策と濡れないフットウエアは必須装備でした

温泉難民!?

何枚か写真を撮ると凍えてきたので、さっそくお目当ての温泉に浸かるために共同浴場の「しろがね湯」へ。

…あれ?扉が開かない。え?鍵が掛かってるじゃん。近くで雪かきしている人に尋ねてみると「開いてないなら開いてない」ですって。

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休館日だったみたいです……

このとき14時10分をまわった頃。多くの旅館で日帰り入浴を受け付けるのは14時までなので慌てて何軒かフロントで尋ねましたが「もう日帰り入浴は受け付け終了しました」とのこと。

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温泉街で温泉難民になる図

『片道4時間半も掛けて温泉街に来てお風呂に入らずに帰るのか…』と肩を落としながら、『せめてお土産だけでも』と思っておまんじゅう屋さんに入りました。

そこでおばちゃんに温泉に入れなかった話をすると、「そんな長旅をしてきた人をこのまま帰らせられない」とおばちゃん自ら電話してくださいました。

機転を効かせてくれたおばちゃんと、快く受け入れてくれたある旅館のおかげで何とか温泉を楽しむことができました。銀山温泉は硫黄の香りがほのかに楽しめる、身も心も温まる温泉でした。ありがとうございました。

帰路も長旅に

帰りも路線バスからJRを乗り継いで仙台を目指しました。

しかし、1日中ずっと吹雪が続いたせいか路線バスが大乱れ。銀山温泉のバス停を約20分遅れで出発しました。大石田駅でも電車への接続が悪くて小一時間の待ち時間が発生しました。

結局、16時過ぎに温泉街を出て、仙台駅に着いたときには21時を回っていました。往復の移動で合計9時間半も掛かりました。今度はゆっくり宿泊して楽しめたらと思います。

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ガリガリに凍った道をバスで走る…運転手さん、すごい!

今回のおみやげ

今回のおみやげは温泉の一件でお世話になった「菓子処めいゆう庵」の“銀山温泉まんじゅう”とJR大石田駅前にある「和洋菓子店ぱんどら」で購入した“最上川あわゆき”です。

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おみやげはスイーツになりがち

銀山温泉まんじゅうは2種類あって、茶色の方は栗が入ったつぶあん、黒い方は竹炭を混ぜ込んだゴマあんです。しっとりとした口あたりで熱いお茶と相性抜群。

最上川あわゆきは溶けるように柔らかい純白のスポンジに生クリームとあんこがベストマッチでとても上品な逸品でした。

www.meiyuu.com

www.m-awayuki.jp

銀山温泉では複数名での宿泊をオススメする理由

ガイドブックや広告写真などでよく見るのは銀山温泉の夜景。

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この景色をボクも見たかったよ…

旅館やガス灯に明かりが灯されて綺麗に映えるのは日没から1時間ほど経った頃合いだと思います。冬季だと17時以降でしょうか。これを見たくて銀山温泉を目指す人も多いはず。

この景色をボクも見たかったよ… 今回は宮城県の仙台市から日帰りで銀山温泉を目指しましたが、正直に言うと消化不良でした。日帰り入浴はラッキーで入れましたが、お目当ての夜景は全く見られませんでした。

結論から書いてしまうと、冬の銀山温泉を満喫したければ、誰かとお泊まりで!ということです。

理由1:公共交通機関が乏しい

山奥の温泉街から出る路線バスの最終便は18時21分。これだとライトアップも見られると思いますが、バスの運転手さんが言うにはいつも混雑するとのこと。人が多すぎて乗り切れない場合もあり、その前の16時35分発の便を勧めていたうえに、早めにバス停で並ぶように乗客に伝えていました。

路線バスを逃すとタクシーしかないですが、駅まで約18kmあるので相応の出費が発生します。

そして、大石田駅から出るJR奥羽本線も少ないので要注意です。

18時21分発のバスに乗ると考えられる山形方面の電車は19時36分。バスは18時51分に大石田駅に到着予定なので、45分間ほどは乗り換えの猶予があるはずです。

しかし、冬季は路面状況が悪いのでバスが定時運行されていない状況が考えられます。実際に僕が行ったときには帰りのバスは銀山温泉を20分近く遅れて出発し、約45分遅れで駅に到着しました。

ちなみに、19時36分の次の奥羽本線は21時12分発が終電でありますが、仙山線へ接続できないので仙台へは帰れません。山形発の高速バスも終わっている時間帯なので、一泊する必要が出てしまいます。

理由2:日帰り客用の駐車場も乏しい

じゃ、マイカーで行けばいいじゃん!と考えたくなるのですが、銀山温泉の日帰り客用の駐車場は20台ほど。口コミを見る限り、お昼頃には満車になってしまいます。

てか、そこは冬季閉鎖だし。

一応、旅館の駐車場も使えるのですが、日帰り客は14時までに出庫しないといけません。14時じゃライトアップは無理ですよね…

つまり、冬に日帰りで夕方のライトアップを見ることは不可能ではないですが、足止めのリスクを覚悟のうえで行動する必要があります。

理由3:日帰り入浴の時間が厳しい

いくつかの旅館で日帰り入湯を受け付けていますが、その多くは13時30分〜14時の間で受け付けを締め切ってしまいます。

それでも共同浴場があるから大丈夫と思っても、実は不定休なんですよね。時季によって休館日が違うようです。現地の店員さんですら「え、なんで今日は閉まってるの?」と言うくらいです。

一応、銀山温泉のWebサイトの最新情報コーナーに休館日の情報は掲載されていますが、新しい情報に埋もれていたりするのでしっかりと読んでいかないと痛い目にあいます。てか、そうなりました。

理由4:1人で宿泊できない

銀山温泉にあるレトロな外観の旅館で1人用の宿泊プランを提供しているところはほとんどありません。検索する限りでは、昭和館が用意しているようですが、2019年2月現在は受け付けをしていないようです。

基本的に2名以上で宿泊することを想定しているようなので、バックパッカーなどがフラリと立ち寄る場所ではないのかもしれません。

大丈夫か?銀山温泉??

今回、消化不良で終わったのは自分の事前リサーチ不足が原因です。銀山温泉の公式サイトを端から端まで確認すれば日帰り入浴も他人の手間を取らせずにできたはずです。

でも、日帰り旅行で温泉に行くのに、そこまで入念に下調べを要求されるのは疑問に思いますね。

はっきり書くとアクセスを調べるだけでも一苦労だったんです。

JR線内の乗り換えは簡単に調べられますが、大石田駅から先は「大石田バスで15分 → 尾花沢のりかえ40分 → 銀山温泉」としか公式サイトには記述がありません。バスの時刻表を調べるには、まずは運行しているバス会社を調べるところから始まります。

そして、実際には大石田駅から銀山温泉までの直通バスが運行されていることをバス会社のWebサイトで知ったりするのです。

www.hanagasa-bus-taisei.co.jp

バスの時刻表が分かったところで、JRも路線バスも本数が少ないので乗り換え検索とバス時刻表を照らし合わせながら時間を調整します。

こうして行き帰りの移動を調べるだけでも手間がかかります。さらに銀山温泉の公式サイトもバス会社のホームページもスマートフォンなどに最適化されていないのでパソコンの画面が欲しくなります。

往復の行程だけでもこれだけ大変なのに、その先の温泉街で入浴可能な曜日や時間帯までチェックしないといけない。ちょっと面倒すぎです。

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雪に埋もれたカブもいい味を出してますネ!

でも、こんな面倒事は宿泊すれば全て解決です。

事前に相談すれば旅館が送迎してくれるので、本数の少ない路線バスに悩まされることもありません。マイカー利用の場合でも宿泊者専用の駐車場を利用できます。温泉は旅館の浴場でいつでも気軽に楽しめます。しっかりと夜景も見ることができます。

日帰り客よりも宿泊客、ひとり旅よりも複数名でのグループ旅…おそらく商売の都合で客単価が高い方に意識が流れているんだと思います。

これだけメディアやSNSで世界中に広まれば、勝手にお客さんが押し寄せるんですもの。受け入れられるキャパシティーには限りがあるので、より多くのお金を落としてくれる人に来てもらいたいのは分かります。

でも、ちょっと日帰り客に対してハードルを上げすぎていませんかね?

駐車場は狭くて、共同浴場は不定休で、目玉のライトアップも宿泊しないと見られない…日帰り客だってお金と時間をかけて山奥まで足を運んでいるのに、残念な印象を抱いたのは言うまでもありません。

親身になって温泉を手配してくれたおみやげ屋さんのおばちゃんも「こんなんだから二度と来たくなくなる人が増えるだけ」と一言。

…ということで、余計なお世話かもしれませんが、小言に近い心配をしてしまいました。

次に銀山温泉に行く機会があるとしたら、妻と宿泊したいと思います。せっかくなら特別にお風呂に入れてくれた旅館で泊まりたいのですが、どうやら13,800円/人〜のようなのでお金が貯まってからになりそうです。

ではでは…